七七日横丁

この世とあの世とその世

元グリーンベレー(えんがわ):びんちょうオデッセイ(ネタバレあり)

「囚人たちよ、朝の祈りの時間です。神に祈りを捧げ、自らの罪を悔い改めるのです」

「いや、あのあんたの言う神って……」

「私は神の御心のままに動いております。神は正しく、何も間違えません」

(胡散臭いのう……)

「ふんっ。何が神だ。神は我だ、我以外の神など認めはせん」

「上帝……最も罪深き者……」

「ふんっ」

「あ、これ宗教戦争起こるんじゃ?」

「ヤバくなったら、全力で自爆をするのじゃ」

「リマスターは旧2仕様だから無理よ。というか、人に自爆を強要しないで頂戴」

「いえ。貴方の最大の罪は神を名乗ったことではありません。機械工学という最も尊い技術を極めておきながら、遺伝子研究に乗り換えようとしたことです」

「……え?」

「は??」

「拝見させていただきました、緋緋色の剣兵、銀板の監視者、白銀の銃兵……どれも素晴らしい、とても美しかったです。私は残念なりません。貴方には半裸の巨乳だのジャガーなのか牛なのかよくわからない創造物をつくるより、彼らのような洗礼された存在を生み出して欲しかった……」

「あー、お前そういうの好きだもんな。良かったじゃん、同じ趣味の人がいて」

「……余は、使命に駆られるあまり、何か大切なことを忘れていたのかもしれない」

「ここで改心イベント起こすの、ありなのか」

「あんたらいっぺんローマ教皇庁ガンジーに殴られなさい」

「我が弟さつま揚げ、土産を持って来ましたよ。あとエスバットのお二人も、スキュレーさんからの刑務所への差し入れ預かってますよ」

「……は?」

「せっかく改変するなら、みんな幸せになりたいもんね」

「ま、何もかも怖いくらいにうまく行くくらいが丁度良いのじゃ!!」

「……」(考えるのをやめた)

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

「大変!!私の城でなにか異変が起きているみたい!!」

「お前の城じゃねえだろ」

「姉さん……やっぱりあの城を私物にするのは無理があるって」

「でもはまちも禁忌の森勝手にHAMACHI FARMにしてるじゃん」

てへぺろ(・ω<)」

「何なんだこの姉弟

「強欲っぷりを見てると血が繋がってるんだな~ってなるよね」

「そんな微笑ましいものじゃないだろ。邪悪だろ

「可哀想に、いきなり大きな音が出たらびっくりするよね~。25階の奥……バーさんがいたところかな?」

「早速行ってみるか」

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

「う、うわ~クソデカ警告音~~!!」

「うっ眩し!!地下の太陽には厳しいわ~~」

「うるせ~~~~知らね~~~~世界樹の迷宮

「お願いだから、もう少しまとまりのある感想をくれないか……?」※回線でつながっているホンダ

「僕たちに真面目なリアクション求めない方が良いよ」

「あれが怪しいな……少し調べてみよう」

「あらま、でも何か文字が見えたような……」

「28……は多分28階のことか。残りは緯度と経度?」

「成程!!早速28階に行ってみよう!!」

「ちなみにデンマークの首都コペンハーゲンは緯度が55.69、経度は経度12.54だ(気象庁のHPより)」

「その情報、今いるか……?」

「我々『丁抹全国寿司連盟』名乗らせていただいているので」

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

「緯度と経度っていうのは、このマッピングのマス目のことかな?っということで、なんとなくそれっぽいところに来たら……」

「(生暖かい)風がふーいているー♪」

「僕はここで生きている~♪」

「前もやったなこの下り。しかもかなり序盤」

「これは……今は深追いしない方が良いな」

「そうね。私にも何となくわかるわ。何というか、ボスの気配ってやつね」

「メタいね~!!でもあたしも同意見!!戻ろう!!」

「おお~どうじゃったか?」

「生暖かい風が吹いてた~」

「うわあ……不快じゃな」

「くぅ~ん」(食べていたワイバーンの肉を落とした)

「あ、そっちまで話回すの?」

「何か大事になりそうな気がするなあ……」

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

数日後――

「えんがわさーん、新しい依頼が来たよー。しかもレンジャー募集だって~~……何やってるの?」

「ああ、この間受けた生暖かい風を作品に起こそうと思ってね。どうだ?」

アーモロードの第六層にいそうなテイストだね。今度巣鴨さんに送りつけようかな」

「やめて」

錬金術師を派遣……第六層を歩ける錬金術師って何者なの?」

「ああ、それは俺だ。暇つぶしに樹海で研究をしていたら声を掛けられた」

「あんたかーーーい!!で、6層の魔物は大丈夫だったの?」

「警戒歩行Lv10を付けておけば遭遇しないっすからね~」

「お前も受けていたんかい」

「そうっすよ!!ところで自分再登場久々過ぎるんですけど、大丈夫っすかね?」

「まあ良いんじゃないか?」

「ふふーん。えんがわのおじちゃんもこの依頼受けるんだよね?」

「おじ!?」

「何気ない『おじちゃん』がえんがわリーダーを傷つけた」

「……ともかく、俺達はこの依頼を受ける。これでも一応長らくレンジャーをやっているからな。おじちゃんと呼ばれるくらいには……」

(割と普通な理由で落ち込めるんだな……)

「酒場のおっさんにはクソガキ呼ばわりされてるのにな~。おじちゃんかぁ~~」

「キンメ、先輩に謝るっす」

「え、でももう26歳なんでしょ?おじさんじゃん」

「お前の将来に降りかかってくるから、年齢の話は止めなさい」

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

「……」

「……」

「……」

「……」

「……ただいまー」

「!!!えんがわ!!!生きてて良かった!!良かったよおお~~~~~;;」

「当たり前だろ。お前達の冒険を血に染めたりしないさ」

「良かった、奥に行った人たちが全滅したって聞いたから……」

「うう~~~~良かった~~~ひっく」

「もう、泣かないの。えんがわが死ぬ訳ないじゃない。……ぐすっ。えんがわ帰ってきたらお腹すいたわ。パフェ食べよう

「あんたさっきからねるねる〇るね食いまくってたのに、まだ足りんの?」

「血糖値大丈夫?」

「ふええ~~……ひどい目にあったっすよ~~まだエトリア第六層で採集してた方がマシかもしれなかったす!!」

「ふふ~んただいま~~生きてるって素晴らしい」

「二人も生きてて良かった。キンメさんは随分のんびりしてるのね」

「こいつは後ろで雑用しかしてなかったっすからね。まあ自分も後方支援しかしてなかったっすから。むしろえんがわ先輩の方がよく生き残ったっすよ」

「元グリーンベレーだからな。グリーンベレーじゃなかったら死んでただろう

「俺だって元コマンドーだ(嘘)」

「誰ですか貴方」

我らが母なる大地に米国は無いわよ

「ちなみにデンマークもありません」

「というか元グリーンベレー発言って、死亡フラグでは?」

「おい!!!! えんがわが死んだって聞いたんだが、それ本当か!? ……って生きてるか。良かった」

「元気モリモリ森鴎外だ」

「あー……うん、そうか。うん、元気そうで何よりだ。後でサヨリにも会いに行ってやれよ。あいつレンジャーほぼ全滅って聞いてぶっ倒れてそのまま昏睡状態だから

「重症じゃねーか!!!!」

「そ、そんなになる~??」

「はあ……本当に冷や冷やさせるな、お前らは……」

「え、もしかして俺の心配してくれてたの? やだ~もう俺のこと好きじゃ~んツンデレじゃ~ん」

「違う、お前のことは大っ嫌いだ」

「ふふーん♪」

「なんだお前」

「なんでもなーい♪お前のこと『は』ね♪」

「今回俺は死ななかったが……今後何かあるとしたら、寿司連盟のところに依頼が来るだろうな。覚悟は、しておこう」

「何かって……一体何が始まるって言うのかな

「第三次大戦だ」

「誰だお前」

華麗に続く!!