「あまりの金ぴかっぷりにババアのテンションが地獄みたいになっているけど、とにかく天空の城に着きました」
「おぉう、ツブよ……妾が何十年もの間夢見て来た天空の城がこんなにセンスの無い色合いをしていたなんて……どうすれば良いのじゃ……」
「くぅ~~~ん……」;;
「ボロクソ言いますね……」※回線の繋がっている巣鴨
「こんな雷雲の中にあるから、今まで誰にも気がつかれなかったのか。考えるね」
「……えんがわ様、顔色悪いですわよ」
「うーん……これは……あれだな」
「冴えわたる感受性がまた爆発してんね」
「辛かったらいつでも言ってね……警戒歩行無しの冒険は正直もう無理だけど」
「そこまでは大丈夫だ。俺もここが一体どんなところなのか知りたい」
「えんがわがダメージ受けるってことは、きっとここも色々悲しい場所なんでしょうね」
「ややや!!天の声が!!!怖いであります!!!」
「君のクソデカボイスの方が怖いよ」
「頼んでも無いのに名乗り出したぞ!!」
「グルルルルルル……バウバウ!!!」
「オーバーロードさん……略してバーローで!!」
「バーロー!!」
「バーロォ……」
「バババーバローロロ」
「早速弄ってもいい判定にするのはやめてあげて」
「返答はどうしようか。古の盟約とかどうでもいいし、諸王の聖杯は副産物だし、ここは『お前は…誰だ』でいっか」
「正体はクラウド・ストライフのピーーーーー(ネタバレに付き自主規制)」
「『お前は…誰だ』が流れる場所……つまりここは蜜蜂の館だった……?」
「成程それでこの金ピカっぷりでしたか……」
「ってことは、鍵穴からムフフ♥なアレが見れちゃうってことか!!行くぞ、ヒラメ!!」
「じ、自分はそ、そういったことは……!!!」
「……きびなご、解ってるね?」
「勿論、排除しに行くよ」
「みんな話脱線しすぎ!!やっぱり迷宮に大人数で行っちゃだめだ!!修学旅行の学生みたいなウキウキ精神に全員なってる!!!」
「誰もオーバーロードさんの話を聞いていないよ……えっと、ハイ・ラガードの冒険者じゃないけど僕でよければ話、聞きますね……」
「……神、か。だから翼の人たちが言っていたのはこの人で間違いが無いみたいだね。オーバーロードさんはどうやらみなさんが来るのを待っているみたいですよ」
「……って地図にメモだけ書かれてる。リサイタルってジャイアンじゃないんだから……酷いこと言うなぁもう……。でもこの字まいわしさんか。一番怒ってたし、こうなるのもしょうがないのかな……うーん」
「ねえ!!!みんな見て見て!!めっちゃ面白い床あるんだけど!!!」
「これは!!童心に帰っちゃいますわ~~~~!!おほほほほほ」シャーーー
「記憶だともっと凄い音だった気がするけど……」シャーーー
「もっとウィンウィンみたいな音だったよね。うるさかったっちゃうるさかったけど、あれが無いと寂しい気がするなあ」シャーーー
「うわーーー!!えんがわがゲロ吐いたーーー!!エチケット袋~~~!!」
「うう……すまないびんちょう」
「すっけべ~~な部屋~~~どっこかな~~~♪」
「あああ待ってくださいまだ心の準備が!!」
「……ペイン砲の準備は出来た?」
「そっちこそ、猛き戦いの舞曲はいつでも歌える?」
「うう……これならいっそ火をつけてしまいたいのじゃ……起動符を持ってくるのじゃ……」
「ワン!!ワンワンワンワン!!」
「みんなーーー!!今は自由行動じゃないよーーーー!!!一旦戻っておいでーーーーーーー!!!!」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「自由気ままに動きすぎて巣鴨殿下に怒られたので、またルール通り5人で探索をします!!」
「むしろなんでルール通りに動かないの……?」
「戦闘に5人参加を守ればなんでもいいかなって」
「このフロア、さっき私たちが遊んでいたリフトがメインになっています。楽しいけど、思う通りに進まないね」
「モンスターもなんか……顔なじみの奴らがいるな」
「顔なじみではあるけど、かなり危険になってるね。特に右のマンドレイクは全体即死を使ってくることもあるから注意が必要だよ……」
「エトリアでは一層の雑魚敵だったのに……」
「あと道中にこっちを追っかけてくるタイプのFOEがいるのよね。幸い動きは止められるけど、ぶっちゃけかなり面倒」
「だから今枠を一つ使っているのははまちではなく、ツブです。なのでさっきの台詞ははまちが回線を繋げて喋っています」
「ワン!!」
「むー……また僕だけ置いて……」
「ワ、ワン……」(気まずい)
「落ち着いて、はまち。時には我慢も大事だよ。あとこの台詞何度目か分からないけど、回線って何?」
「上の22階も同じようなリフト付きのしかけだけど、違うところはFOEの種類だね」
「夜行性タイプだな。道を封じているからここでは夜に探索することになる」
「というわけで、僕も一緒!!」
「ワン!!」
「はまちは皆と一緒にいることに凄く拘るのね」
「姉さんがやたらあっさりしてるから忘れがちだけど、僕家族と生き別れてたからね……」
「あ、そうだったね。いやあまりにも馴染み過ぎて……」
「だからみんなと一緒にいられることがどんなに貴重で大事か、僕は解っているつもりなんだ」
「はまち……良かった、冒険であの時の繊細な感性を持ったはまちはいなくなったかと思ったら、ちゃんとまだあの感性を持っていたんだね……。いや、待ってつまりシラフでいつも変なことをしている……?んん???」
「むしろしめさばはどうしてそんなにあっさりしてるのよ」
「はまちは生きてて、必ず再開できるってわかってたからね」
「強い女だな……」
「あのー、良い話のところ悪いんですけど、また皆さんオーバーロードさんの話スルーしてましたよね……」
「え、なんか言ってた?」
「ほらーー!!やっぱり!!!」
「オーバーロードさんは不死の研究をしているんです。そして皆さんを自分の実験体にしようとしているんです!!」
「あれまーー。それじゃあその不死の実験の成果が今までのスキュレーの姉御とかそこら辺ってこと?」
「めっちゃ失敗してるじゃん」
「うわー煽るなーこの人たち」
「あったりまえよ!!不死の研究なんて錬金術においてとっくにオワコンなんだからね!!あー、私も年取るとこんな時代遅れのことやるようになるのかな~」
「それから、人体実験なんてもっての他!!私は人を苦しませるような技術はむしろ無くなって欲しい派なの!!医者なので!!」
(そっか、二人とも微妙にオーバーロードさんと専門分野被ってるのか……)
「俺が思ったのは……しれっとあいつら、ここの伏線貼ってたんだなって」
「なんでこの人たちこんな死んだ目しながらキャンプファイヤーしてるんですか」
「大変なクエストの途中だったっぽいです」
「あとなんかボタンを見つけたから押してみるね。僕は危険なボタンとか全然押すタイプだからね」
「はまち……本当に君は……」
「環境の変化……? 遺伝子組み換え??」
「……王となることが、そんなに良いことかね。ねぇ巣鴨ぉ!?」
「え、僕!?……確かに、良いことなんですか……ね??」
「やっぱり、大地の汚染絡みだったか」
「でもヴィズルとはアプローチ方法が違うみたいね」
「それって、皆さんが以前仰っていたエトリアの迷宮で見たものの話ですか?」
「そうだ。この世界は一度汚染され、今俺達が立っているのは浄化された偽りの大地……いや、俺達にとってはこれが本当で母なる大地なんだが」
「大地を覆うことで浄化しようとしたのが、エトリアのヴィズル、バーローは多分、人体を改造することで汚染に耐えうる身体を作ろうと……したのかしらね?」
「でも機械云々は私もしめさばも専門外だからなあ。この間小遣い稼ぎに出かけたアイオリスで会ったウォーロックが、その辺詳しそうだったから、ちょっと話聞いてみよっか」
「小遣い稼ぎで違う惑星に行かないでください」
「ハマー」
「はまち、話が分からなければ、無理に会話に加わろうとしなくて良いのよ。ほら、びんちょうを見てごらん。この城のこと、なんも考えてない」
「わくわく」
「え、なんでそんなにスルーしてるんですか?」
「勿論気になるよ!この城のこと、バーローのこと!!でも、あたしは今別のことで頭がいっぱいだからね」
「次のこと……?」
「そう!!」
「……1○年ぶりだな、ジャガーノート!!!!!」
華麗に続く!!