七七日横丁

この世とあの世とその世

ピアさん普通にえぐいことやってんだよな:逆襲の恵比寿編(※ネタバレあり)

「そこのファランクス、頼んでいたものは用意したか?」

「ええ、ええ勿論ですよ旦那!!ライギョ3匹井伏鱒二5人に血を20リットル!!」

ライギョ3匹井伏鱒二5人に血を20リット……血?血糊の間違いじゃなくて?」

「あ、すみません。血糊が良かったですか?」

「……血糊を用意しなさい」

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「今日から二層の探索です!!」

「新しいモンスターも出てきたね。明らかに属性攻撃弱点だけど、うちには燃費の悪い私しかいない……」

「サブクラス解放されるまでの辛抱じゃ」

「ヒトデ……なんか凄く嫌なイベントがあった気がしなくも無いんだけど……共食い的な……」

「あったね、そういえば」

「あのエグイ光景を見ながら新大久保さん(ファランクス)がゲラゲラ笑ってたの見て、私はそっちの方が恐怖を感じたな」

「五反田さん(ビーキン)が『生物の生態をドン引きしないなんてヒトデの才能がある』って喜んでたね。ヒトデの才能って何……」

「やっぱりあの二人、お似合いなんじゃ……やっぱりあたし達が動くしか無いよ」

「高田は最近あまり眠らなくなったね」

「まどろみの絵本を装備したからのう」

「こういうのって絵本を読み上げたら相手が眠くなっちゃうやつだと思うんだけど、なんでぶん殴って効果出てるの」

「仕様じゃ」

「仕様なのだわ。それにしても私は思うの。大人の人って絵の無い本を読んで何が楽しいのかしらって。私が絵の無い本を読む時はいつだって、誰かに読みなさいって言われたから。私はこれっぽっちも絵の無い本を読んでみたいとは思わないから、まどろみの絵本が『絵本』であることに驚いたの。だって『絵本』なら挿絵が付いているし、眠気が発生するわけないじゃないって。でも少しだけ気になるから……今ここで読んでみても良いかしら?」

「もう、またみちくさ食って……早くいくよ」

「……ってあら。よく見たら今私が読もうとした本は『読むと死ぬ本』だったわ」

「置いて来なさい!!!!!魔女の家に!!!!!!」

「そして2層も(ゼウスなので)サクサク進んでいき……ノルマ達成!!」

「そういうテンションのシーンなの、ここ」

「まあ、全部怖いくらいに解決した後だからね、今」

「大事な前提じゃ」

「幾ら妄想を膨らませようとも、私たちは『世界樹の迷宮』という枠組みから出ることは決してできないのだわ」

「どうした急に」

「つまりは今後も物語をなぞりましょうということなのだわ!」

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

オランピアさんが(今回は演技だけど)、大量殺戮を行っていることが解ると、元老院からオランピアさんをボコせとミッションが下ります」

「クジュラさんに合流して、小隊と協力しながら先に進む感じだね」

「ああ、お前らか。全く……あのアンドロ、このキャンプ場にめちゃくちゃ血糊のゴミ置いて行ってやがる……。とんでもない奴だな」

「キャンパーのゴミ捨て問題……。それで野生動物がゴミを誤飲したりするってんだちゃんが愚痴ってたなあ」

世界樹の迷宮でキャンプをするんじゃあないよ」

「こういうのが続くと、やっぱり迷宮内のテント場も有料になっていくのかしら?」

「かもしれん。……今のところ問題児はあの女くらいだが」

「キャンプ気分で来ると大体地下一階ヤマネコにぶっ殺されるからのう」

「相も変わらず社会派な話になるな、うちのギルド」

「7階のF.O.E.通せんぼギミック、道順大分忘れています」

「二周目、三周目になるとF.O.E.をボコして突破できるからね。時間短縮が出来る配慮ギミックだからこそ、正規ルートを思い出せない……」

「周回前提のギミックは有難いんだけど、それならストーリー上の通せんぼの回数はもう少し減らせなかったのかな」

「その節は……本当にすまない」

「むにゃ……私たちは世界樹の迷宮という枠組みでしか生きられないのだわ……」※まどろみの絵本を読んだ

「そんなこんなで進んでいき、迷惑キャンパー……じゃ無かった!!オランピアさんの影を無事掴んだ!!やったね!!」

「そうかそうか。じゃが今日は良い時間だし、一旦戻るかのう」

「イベント戦あるもんね」

「それもあるけど、ちょっとレベリング調整したい&そろそろお兄ちゃんがお勤めから帰って来るらしいから」

「田町さん……一体何をさせられていたんだ」

「むにゃぁ……ショーシャンクの空に

続くったら続く