七七日横丁

この世とあの世とその世

己が趣味を杖に:逆襲の恵比寿編(ネタバレあり)

「うんうん!!すっごく大事なことを言ってるね」

「結局最後はそこに着地するってわけ」

冒険者にとって一番大切なことはその二つだからな……ん?一番が二つ?」

「ところでお菓子のお替り良いですか?」

「アモロの迷宮もいずれ攻略したいねえ」

「……(知らんふりしとこ)」

「あ、お前らもう着いたの?」

「ギギギンギ!!」

「あ、パイセン。頼まれたもの持って来たよ~」

「お、有難う。エトリアとハイラガのモンスター図鑑……これなら次の学会までに良い論文が書けそうだ」

(貴方が呼びだしたんか!!)

「パイセンも時間が出来たら、是非エトリアとハイラガ来てね」

「ところで、巣鴨様は何処にいるの?」

「そこ」

「んださーーーーーーーーーん!!!!!!!!」

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

「初っ端からこれか」

FOEをいい感じに誘導しながら、道を作っていく感じなのだわ」

「ぼやっとしてんねぇ」

「扉を開けたのにまだ、ダークゾーンが続く……!!」

「目の前にあるこの床はなんだろう」

「あら、あららららららら?ここはどこ?私はだあれ?」

「おい!!!!!!こっちはダークゾーンだぞ!!!!!!」

「これで方向感覚を混乱させるのか。これは大変だなあ」

「ちょっと楽しそうでなんかやだ~~!!」

「そして!!これは!!何!!」

「ダークゾーンに回転床に隠し通路……何とまあ最悪のロイヤルストレートフラッシュ!!」

「高田がそこまで言うってかなりだぞ!!」

「現在地、見失っちゃった」

「うう……;;もうどこまで来たのかわかんない;;;」

「本当にわからなくなったら、帰宅マスターや糸で帰れば仕切り直しができるからのう。急がず慌てず、進んでいくのじゃ」

「そうそう。一旦地図を書くのはあきらめて、一度ダークゾーンを抜けることだけを考えよう。そしたらそこを基準に、地図を新たに書いていこう!!」

「冷静だなあ……」

「ひとまずダークゾーンから出られたけど……」

「せっかくだから、もらえるものはもらっておきましょう」

「「なんで???」」

宇宙生物さんも、お買い物がしたかったのかしら?」

「なんとか切り抜け後思ったら、またダークゾーン回転床!!」

「しかも今度は十字路だよ!!」

「えっと……このパターンはこうだから、次試すパターンはこれか……」

「……上野、よく心折れないね」

「それから、ここの回転床は5回回ったよな。となると終わったころには……」

「まあまあ」

「あんたもずいぶん楽しそうだね」

「私はちっとも楽しくないのだわ!!迷子は好きだけど、五里霧中は好きではないの。でも上野が楽しそうにしていることは、迷子よりも、甘いデセールよりももっと好きなの!!」

「ほほう?」

「全員、楽しそうで何よりだよ」

「や、やっと抜けたーーーー!!!!!」

「大変だったーーーーー!!!!!」

「でもまだ地図に空欄が……」

「おだまり!!!!」

「とにかく一旦帰ろ!!もう考えすぎて頭が痛いよ~~」

「あま~いロシアンティーでも飲みたいわね。ところでロシアって今でもロシアなのかしら?」

「ふぉっふぉっふぉ。みんなお疲れ様じゃ」

「というわけで、お望みのロシアンティー(withはちみつ)じゃぞ」

「「やったーーーー(なのだわ)!!!」※マジで飲んだ

「はあ……生き返る……やっぱり糖分だ……」

「それから温かい飲み物!!アーモロードは暑いから最近飲んでなかったけど、やっぱりほっとするね」

「これこそ黄金色の昼下がりってやつね。物語が生まれるのはいつだってこの瞬間なのよ。私たち子どもに求められているのはいつだって美しい世界と心地の良い音色、それから安心なのだわ。でも、それだけというのもつまらないから、私たちは樹海に挑み、樹海に生きるのでしょうね。何事もバランス、この世界は天秤なのだわ。樹海に潜ったらそれと同じぐらいの黄金を、黄金を堪能したのなら、同じくらいの樹海にまみれるのが良し……なのでしょうねえ」

「お、高田も本調子みたいだ」

「詠唱、無いとそれはそれでさみしいものだね」

「……それはちょっと同意しかねるかもな」

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

「一休憩終えて30階に来たけど……」

「いきなりでっかい……扉があるな」

「いきなり大ボス……。となると、この階のギミックは」

「大ボスを弱体化させるためのものだろうね」

「この階のギミックは、今までの6層のギミックの簡易版みたいな感じっぽそう?」

「復習の時間ってことかしら?それとも今までのギミックが予習だったのかしら?」

「うーん、違うと思う」

「ちょっと気になるのは目玉のギミック。前はFOEが追いかけてくる感じだったけど、今回は逃げて行ってるんだよな……」

「今追いかけてきてるのは、また別種だしね」

「じゃあ、もしかすると敵にとって倒されると困るようなやつらなのかもね」

「やっべ」

「逃げるのだわ!!」

「ざっくりと、ざっくりばらんと全部見たのだわ」

「やっぱりここは弱体化用のフロアだね」

「じゃ、ここの攻略はまだ?」

「裏ボス倒すには準備が足りてないからね。まずは色々準備してから!!」

「おけ!!それにしても、噂通り6層は本当に面白いところだったな~!!もし願いが叶うなら、他の樹海の6層も行ってみたい……!!」

「ふぉっふぉっふぉ」

「……」

「……高田、付いて行ってやれよ」

「……考えておくのだわ」

つづくつづく