「結局仇を取った形になっちゃったけど……これで良いんだよね?」
「俺達はやるべきことをやったまで。その過程に誰かの仇がいた、ただそれだけだ」
「……結局クロガネ君は助けられなかった」
「それだけ、あのフロ……さんが大事だった、ということでしょう。世の中には、自分の命と同等かそれ以上の存在があるんです」
「だとしても救える命は等しく救われるべきだと私は思うわ。医者だもの、全部救いたいの」
「……そんな強い貴女を、わたくしはお慕いしていますわ」
「そうね……ところで、今私達どういうメンツで樹海にいるの?」
「ギルメン全員っすね」
「一ギルドに付き、樹海に入って良いのは五人までなのに、今めっちゃ無視してっからね」
「戦闘には5人しか参加して無いしいいんじゃね?」
「そ、そうであります!! そう、なのでありますか? ……ん?」
「ともかく、街に戻るときは、全員バラバラに……良いかの?」
「ほい!!その前に6階に行ってもいいかな?もしエトリアと同じようなら次の階に……」
「って凄い!!わー、綺麗だよ!!」
「これは見事ですわ~~~~!!」
「層が変わるだけで一気にこう景色も変わるの、どういう原理何だろうね?」
「世界樹って本当に不思議……」
「それにしても凄いね、この様子はまさに」
「奥多摩もみじ大爆発」
「……?」
「大爆発って……風流ねぇな」
「……ところで奥多摩って何?」
「……」
「あのさあ……滑ってんぞ(笑)」
「…………」
「あれ、自分の銃が……ぎゃーーーーー!!!!」
「滑った者に慈悲は無し」
「ボクのフォーススキルでもっと楽に死なせてあげようか?(笑)」
「ええーい大馬鹿者!!!とっととその銃をしまいなさい!!!」
「ちょっとアーモロード行ってショーグン探してこようかな」
「そんなことよりみんなほら見て見て!!やっぱり磁軸があるよ!!」
「そんなことwwwww」
「しまあじ?」
「何でもありません」
「磁軸も案の定あったことだし戻るぞ。……5人以下で、バラバラでな」
「とりあえず銃返してくださいであります」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「これだけ聞くと、フロースガルさんのいなくなったギルドメンバーって全員動物たちだったみたいに思えるんだけど……」
「フロースガルのわくわく動物王国」
「と言う訳で、ペットをギルドメンバーとして入れることができるようになりました」
「ちょっと何を言っているのかわからないっす」
「ペットも人間と同等に扱われるそうです。どこぞの地域の人間どもより扱いが良いんじゃない、この国のペット」
「でも動物は動物でしょう? 躾けてあっても、そう使役できるものでは……」
「でも私たちの大学の先輩、動物ところか毒吹きアゲハとか使役してたよね」
「ああ~~いたいた、学校でもアレで噂の五反田先輩。一階でのアゲハの奇襲の時とか『せんぱーい!!助けてくださーい!!』って叫んじゃったもん」
↑学校でもアレで噂の五反田先輩(※成人男性)
(ショタグラフィックでアラサーは無理があるだろ)
「おお~~そうだそうだお前たち。お前たちに会わせたい人? 人じゃないな? 紹介したい獣がおるんじゃが」
「妾の相棒、ツブじゃ!!」
「わん!!」
「おお~~~!!新職業だ!!」
「ツブ久しぶり〜〜〜!!元気にしてたか!!」
「がうっがうっ!!く~~~~ん」
「相変わらず肉にめっちゃがっつくな」
「今後は妾だけでなく、ツブも大事なギルドのメンバーとして扱って欲しいのじゃ。なに、ちゃーんと躾けは出来ておるし、人懐っこいからすぐにみなの言うことも聞くようになるぞ!!」
「ババア……。自分にもペットがいたから今回のキマイラ退治、時間をかけたくなかったんだ」
「そうじゃ」
「犬映画で泣くタイプですか?」
「勿論、号泣じゃ」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「新しい仲間も入ったことなので、早速次の樹海を冒険します!!新しいモンスターも出てきてスリルは倍増!!」
「この大キノコが厄介で、麻痺させてきたり、毒を打って来たりで。私が麻痺食らって他の人が毒を食らった時は目も当てられないわ」
「ちょうどHPゲージが目線の位置になって某ブロガーっぽくなっているがジャイアントモアだ。エトリアではFOEだったが、こちらの個体はそこまで脅威じゃないようだ」
「FOEと比べて脅威じゃないってだけで十分強いけどね」
「わくわく……」
「道中の蟻塚に甘そうな蜜があったため、まいわしがどうしても食べたいと駄々をこねているところです」
「……」
「というわけで、いっただっきまーす!!」
「なっ!!!!!????????先手を取られただと!?!?!?」
「……あ、ごめん!! この間からキマイラのこととかで頭使いすぎちゃってて!!なんか……それで!!!」
「……」
(……これ大丈夫?)
(食べ物の恨みは恐ろしいとか言うぞ)
(これで解散とかなったらやだよ!!)
「……も~そういうことだったの!?それだったら我慢せずに言ってくれれば良かったのに。うふふ、私も食べよーっと……美味しい!!」
「え、怒らないの?」
「怒る訳ないでしょ!!それにこんなにがっつくびんちょう、珍しいもの。むしろずっと大変だったの気がつかなくてごめんね」ナデナデ
「……えへへ」
(((て、てぇてぇ~~~~~~~~~~!!!!!)))
「まいびんのてぇてさに脳みそを焼かれたところでしたが、なんかヤバイ奴が出てきたので、それどころじゃなくなりました」
(まいびん……?)
「こいつら、地図に映らないみたい。事故で当たる可能性もあるし、気を付けないとね」
「ぐぇぇぇぇぇ」
「行きたくね~~~~~」
「でも、凄いね。何が凄いって……処理落ちしない!!」
「ああ……酷かったもんな、処理落ち」
「処理落ちしない二層ってこんなに綺麗だったんだね。本当にリマスターが出て良かった!!」
「やばい、メタ発言に歯止めが利かなくなっている」
「気持ちもわかるよ。だって僕早く他の景色もみたいもん」
「それは私も。みんなで頑張りましょうね」
「とか言ってたら罠に引っ掛かりました。ぐええー」
「記憶以上にミニイベントが豊富だな、第二階層。……やっぱり最後は俺がいようか?」
「レンジャーの足が動かなくなる方がヤバいって。それより前衛やってくれて有難うね」
「じゃあ僕が一番後ろに……」
「パラディンが前衛じゃなくてどうすんのよ」
「大体アンタさっきも全身鎧の癖に、木に登り始めたり、一体どうしたの?」
「……そういう気分だった」
ゴニョゴニョ(最近ヒラメと張り合うことが多くなったし、大切な姉さんに格好良いところアピールしたいんじゃないの?)
ゴニョゴニョ(の割には、木でかぶれたり、相変わらず野菜の押し売りしてたり微妙に格好つかないけどね)
「階段に着きました!!」
「ハイ・ラガードの世界樹って、何処かエトリアのよりも人工的だよね。誰がどんな目的で作ったのかしら……」
「エトリアは偶然の産物って感じだけど、こっちは明らかにそうじゃないもんね」
「それを知るには上り続けるしか無いだろうな」
「天空の城があるのが本当なら、そこにきっと全部答えがあるだろうね。僕はそこらへんに興味あんま無いけど」
「それじゃあ今日はここで帰ろっか!! 次の冒険が楽しみだな!!」
「はまちは帰ったらお薬塗ろうね」
「はーい」
続く!!