「Before」
「after」
「態度変えすぎだろ」
「仕事熱心なんでしょ」
「うーん、これは夜に来なさいという……」
「夜探索しておけば、こんなに犠牲者が出ずに済んだかもしれないのに……人類愚かなり」
「えんがわ……夜の探索は大丈夫? なんか夜ってよりいや~な感じじゃない?」
「俺は大丈夫だよ。むしろびんちょうの方こそ寒いのは大丈夫か?」
「寒いの苦手だけど、迷宮の寒さならへっちゃら!!」
「可愛い奴め」
「ってか広いな~!!!!!はてブロの容量に合わせたGIFが無限ループっぽくなるくらい広い~!!」
「結構怖いんだけど!!途中で抜けたりしないかな」
「でも過去には一つの軍隊が氷の張った海を渡って進軍したこともあったんだって、巣鴨様(主のプリンス)が話してくれたことあったよ」
「そういえば、こんな話を聞いたんだ」
「その昔、地表が今いる俺たちの大地で埋まる前の話だ。ある国王が海の向こうの隣国に戦争をしかけた。両国はずっとライバルで、ずっと争ってきた」
「しかけた方の国は敵軍が首都までくることは無いだろう、と思っていた。何故ならその国の首都は大陸に繋がった部分では無く、離れた島にあったからだ。しかし油断していたその瞬間、目を見張る光景を見た。なんと隣国の王は凍り付いた海を渡って、首都のある島に進軍してきたんだ」
「勝負をしかけた方の国は、その瞬間意気消沈してしまい、条約を結ぶことにした。その条約によって農作物がよく育つ豊かな地域は隣国にとられ、その後二度と取り戻すことができなかった……と言う話だ」
「……それをどうして、あたし達に話すの?」
「その破れた国の名前は……デンマークだったんだ」
「……ゴクリ」
「えんがわがなんか縁起の悪い話をしたけど、一旦無視無視!!!花は恐らく夜にしか見つけられないんだろうけど、それとは別に微動だにしないFOEも発見しました」
「きっと夜行性だね。明らかに危ない感じもするし、やっぱり夜に来ないといけないか」
「にしても寒い……はぁ……炎の術式覚えておいて良かったわ」
「それで氷溶けないかな?」
「見た感じかなり分厚そうだし、平気だと思うけどねぇ……」
「お、これは!!」
「ワカサギ釣りをしろと言わんばかりの穴!!!」
「事故起きそうだし、焚火の用意しておくね」
「ねえ、この5人の中で誰が一番最初に魚を釣り上げるか競争しない?」
「お、いいねやりましょう~!!丁度魔物の気配もしないし」
「お前達ここは樹海の中だぞ……。でもまあ、いっか」
「じゃ、優勝者にみんなで今度ご飯を奢るってのはどう?」
「アリ!!よーし、早速やるぞーーー!!!!」
「それ!!!!」
「あっ……」
「「あっ……」」
「まいわしが落ちたーーーーーー!!!!!」
「ぎにゃーーーー!!!助けてーーーーー!!!!」
「よく見るとめっちゃピンピンしてんな」
「久々にまいわしのフィジカルの凄さを感じたわぁ……」
「今めっちゃ服乾かしてます。びんちょう、先を見越して火を起こして置いてくれて有難う。それからえんがわ、上着有難うね」
「火に当たってるとはいえ、この寒さの中俺の上着だけでけろっとしているお前はなんなんだ?」
「甘いものいっぱい食べてるから皮下脂肪が凄いのよ」
「どうみても瘦せ型でしょうが」
「失礼な!!このCカップの胸が目に入らぬか!!」
「私がAだから相対的にマシに見えるだけで、Cもドヤれるサイズでは無いよ」
「でも、釣り大会どころじゃ無くなっちゃったね。氷点下の水に落ちて可哀想な(ピンピンしてるけど)まいわしに、みんなで新作のスウィーツを奢るってのはどう?」
「「賛成~~」」
「みんな……ℬ𝒾𝑔 ℒ𝑜𝓋𝑒……」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「幾重もの精鋭の命を落としても手に入らなかった花は、夜に来たらすぐに見つかりました」
「もう樹海のこと全部ボウケンシャーに押し付けておけ」
「ともかく、早速公宮に届けに行くぞ」
「お前の為に夜更かしして氷花摘んできたんだ//////」
「キモ!!」
(またしれっとびんちょうとかんぱちが入れ替わっている)
「いや、みんなのことは勿論信用しているんだけど、やっぱこう……ね」
「自由奔放は良いが、相手は一国の大臣だからな。こう、色々心配が……」
「保護者やんけ」
「古馴染みが保護者になる気分ってどんなの?」
「別に」
「めっちゃ声聞こえてるやんけ」
「とんでもねぇクソデカボイス会話ですわ」
「「!?い、一応様子見に来て良かった~~~~!!!!」
「ほう、一国の王族が私たちに謁見どすか」
「クソ雑京都弁やめろ」
「随分熱心な方なんですわねぇ」
「ついでに研究費せびれないかな」
「うちは小国だぞ……」
「……すみません、今何故か公女様のお顔を拝見した瞬間、PSP版のプリンセスクラウンを放置していたことを思い出しました」
「あとvitaのオーディンスフィアも買ったことを思い出しました」
「vitaはともかく、PSPって今プレイするとめっちゃ画面小さくて暗いんですのよね……」
「しかもめっちゃディスクじゃーじゃー言うしね」
「あと何処にしまったか正直わかんない」
「嫌どす」
「無理どす」
「こらっ」
(……えんがわとかんぱちさん、基本無礼な寿司連盟の中でも一番王族相手に堂々としてるんだよな。不思議な二人)
「天空の城の末裔……つまりその城から降りて来たってことか」
「え、お前ハイ・ラガード住んでんのにそんなことも知らなかったのwwwwwウェーーーーイwwwwww」
「……;;」
「ああーーーーー!!えんがわがサヨリさん泣かした~~!!あとでヒラメに報告しちゃお~~~~!!!!」
「そ、それだけはやめてくれ!!ごめんよサヨリ言い過ぎたから!!」
「お前ら、さっきから話の腰折りすぎ!!」
「諸王の聖杯ねぇ。本当にあったら医者いらずだけど」
「でも、天空の城を作るくらいの技術があれば、あり得る話かも」
「それを裏付ける技術力があるかもしれないことを、僕達は知っちゃってるもんね……」
「ゼッテーーーーーーに嫌ですわ」
「案の定喧嘩うってらぁ」
「だって別に願いを叶える義理は無いでしょう?」
「まあまあ。諸王の聖杯はその内私が貰うつもりだから、私の為に頑張って頂戴」
「それもそれでどうかと思います」
「でもほら、私達ボウケンシャーでしょ? ボウケンシャーってことは見つけたお宝は私たちのものだから。だって私達公務員でも考古学者でも無いし……」
「……なんか、公宮が意地でも自分の軍で調査や捜索をしようとしている気持ちがわかった気がする」
「じゃあはまち、聞くけど迷宮の中で見つけたお宝、くれって言われたらあげるの?」
「うーんやだ。そうだね。諸王の聖杯はやっぱり僕たちでもらおっか!!」
「「……うん、なんかもうそれで良いんじゃないかな!!!!」」
「いやいやいやはまち!!!!何流されてんの!!!!普通に国にとって超大事なものだし、そこは一旦相談して!!」
「す、巣鴨様!?!?」
「「お、俺達が諦めた瞬間新たなツッコミ役が!!!???」」
「というか、これリマスター版、だよね???」
続く!!