「大ボスの前に野暮用を済ませます。まずは……」
「毒殺祭りじゃぁ！！！！！！」
「つまるところ条件ドロップ回収であります！！」
「ストーリー進行中はジエンドを縛ったから、相撲取りのレアドロップもここで回収だな。あとなんとなく相棒と二人で挑んだりしました」
「相棒……相棒……ふふっ良い響き！！」
「わたくしとにしんちゃんはキマイラ討伐です。きびなごとしまあじを二人で行かせて良かったんですか？」
「相棒といったら……それはボクにとってかんぱちちゃん、君のことだよ」
「に、にしんちゃ～～～～～ん！！！」；；；；；；；；；
「これはまさににしんちゃんとわたくしの愛の結晶！！売れませんわ～～～一生取っておきますわ！！」
「売れ」
「スキュレーは3ターン以内に撃破。という訳でサポメンの力を借りて全力ゴリ押しで行きます」
「やったるで！！！」
「核熱……やっぱり強すぎるな」
「2でのアルケミストの存在意義9割これよね」
「無事回収できたな」
「あそこまで苦戦したスキュレーを3ターン以内に撃破、なんて。人は強くなるものねえ」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「やること終わったので、ラスボスのところ行きまーす」
「……あの、これ僕からのお願いなんですけど、本当にオーバーロードさんの話、聞いてくれませんか？」
「何故ですの？わたくし、あのお馬鹿さんが大っ嫌いなので聞きたくありませんわ」
「確かに気持ちはわかりますし、あの人が行ってきたことは許されることではありません。でも……」
「……巣鴨に免じて、みんな奴の話を聞いてやってくれ」
「んもう、しょうがないですわね」
「ま、聞いてやるとするかの。相変わらず城のセンスは悪いと思うがのう」
「……っ！！有難うございます！！」
「うん、それは知ってる」
「確か大地の汚染、だったかな。野菜も育たなさそうだし、大変そうだよね」
「自分は未だに信じることができません……」
「まあ、そうなるわよね」
「どのくらい空に逃げたかはわからないけど、人間の身体はそう変化に適応できるものでも無いしね」
「どうせ死ぬなら地上で、か。そんなに故郷ってのは良いものなんかね」
「降りたのは浄化された大地のことなのかな？ 汚染されていた頃から生きていたとなると大地の浄化って、どのくらいの期間かけてやってたんだろう……」
「そこ、あまり考えると多分頭爆発すると思うぞ」
「ばうばう！！」
「信じついてきた者たち、か。前まではぴんと来なかったけど、今は少しわかるようになっちまったな」
「しまあじさん……」
（……だから話を聞きたくなかったんだ。俺だってギルドのみんなに、もし万が一のことがあれば……）
（……やっぱりお馬鹿さんですわ）
「ま、あんたも頑張ったってことはよくわかった。でもあんたの守るべきその仲間は今、どこにいるの？」
「え、しめさばさん？」
「もうあんたの守る仲間は誰もいない。それなのに冒険者を攫ってきては人体実験して、犠牲者が増えるばかりじゃない」
「……貴方の言い分は解った。だけど、もういいの。みんなの為……それも大事。でも貴方に必要なのは、引き返す勇気。そして終わらせる勇気……」
（そうか……なんだか普段の奇行ばっかり気になってしまっていたけど、やっぱり色々な哲学や優しさを持っているんだな。それなのに、僕は勝手に変な人認定して……）
「「だからとっとと諸王の聖杯寄越せやああああああ！！！！！！」
（（（こ、こいつら鬼（ですわ）～～～～～～～～～～！！！！！！！！！））））
「と言う訳でオーバーロード戦です。事前に言っておくとこのメンバーでは倒していません」
「じゃあなんでこの画像載せてるの！？」
「スクショを取り忘れまくりまして……」
「最初はこのメンバーで挑んでみるか、ってなったんだけど、バーロー戦、頭封じを持っているかどうかで難易度がヘルとイージーくらい違うのよ」
「あたしが斧に持ち替えれば、このメンバーでも勝てる可能性あったけど……ほら、毎度毎度休養って言うのも……ね」
「面倒臭かったんですね」
「いくらピクニックモードがあったとしても、レベル上げは怠いからな」
「バーローは形態が二つに分かれています。第一携帯はこれで、正直あまり恐れることはありません」
「頭封じを使えば無力化も出来る」
「カウンター技を持っているけれど、その技より早く行動できれば食らわないし、発動が後になる核熱の術式は無属性だからカウンター判定にならないんだよね」
「てなわけで、この後編成を変えて挑んだ時も、基本は核熱の術式をメインウェポンにしています」
「ま、油断するとこうなるんですけどね」
「侮れんぞバーロー！！」
「倒すと、なんかうだうだ言ってきます！！」
「う、うだうだ」
「そりゃそうだよ～！！だってこの人の言ってること全部取り繕ったハッタリじゃん！！言う事響いてこないんだよ～」
「あんた鬼だね」
「うるさい！！負けは負けでしょ！！冒険者は負けたら大人しくゲームオーバーになるぞ！！」
「解散しろ！！」
「……みなさん、どうするんです？」
「マジレスするとここでバーローの話に乗るとゲームオーバーになります。……でも、例えゲームオーバーにならなくても、みんなの意見はもう決まってるでしょ？」
「ハマ！！」
「……もう、終わらせてやろう」
「話聞いたら流石に可哀想になっちゃった。でも許せないものは許せないからね……南無三！！」
「研究は誰かの為じゃなくて、自分のためにやるものでしょ！！そういうところがダサいの！！」
「とりあえず本気のぶつかり合いしようぜ！！」
「僕は背負うものが無いから君の気持は解らないけどさ、もう十分頑張ったんじゃないかな？」
「とにかく首を切らせてくださいまし♥」
「諸王の聖杯くれ」
「自分は貴方の話が半分も理解できなかったでありますが、自分を受け入れた大切な仲間を守るためにも、貴方を倒すであります！！」
「まあ……来世ではもっと建築のセンスが良くなると……良いな」
「いぬぬわん！！」
「格好良くみんなにパスしたつもりだったけど、みんなバラバラだねえ！！」
「それでこそ俺の認めた男だぜ！！」
「いつ認めたんだよ」
「いやあのモンスターって」
「君も将来やると思うよ」
「攻略の話に戻ります。第一形態は大して苦戦しませんが、問題は第二形態です」
「敵の攻撃が、全体攻撃ばかり！！こちらも頭を封じれば攻撃は大分緩やかになるんだけど、いかんせんうちは封じを持っていないので……（びんちょうは剣装備）」
「プレイヤーの間ではラスボス(笑)扱いをされているそうですが、パーティーメンバーによっては、しっかり苦戦する敵です」
「よりパーティーに自由度が無いジャガーノートの後なのが、とにかく残念だったね……」
「普通に強いので、メンバーを入れ替えます。選手交代！！」
「オッケー！！今回は第一形態、第二形態共々頭封じをして倒す計画です！！」
「自称トラッピング芸人のしまあじが、トラッピングを使いたそうにしてたんだけど、全体属性攻撃がしんどかったので、今回ダークハンターはカースメーカーと一緒に封じに力を入れて貰っています」
「メインアタッカーはしめさばさんで、僕とにしんは基本は補助。今回も一定以上味方への強化と弱体が重なると打消しをしてくるので、かけすぎはNGだね」
「ボクときびなごは、手が空いたら回復などをしますが（メディックがいても微妙に足りない）、時々は状態異常を試したりもしました。そんな効かなかったけどね」
「ただ、案の定記録を残すことを全然忘れてて……」
「倒しました」
「今までの長ったらしい問答とは何だったのでしょうか」
「メンバー変えるだけで、本当にあっさり吹っ飛んでいくなあ……」
「……」
「びんちょう！！四人縛り、やって良いですか！！」
「良かろう！！」
「再挑戦です。こういう時は回復役がぬっと消えるのが鉄則です！！え、そんなことない？あるんだなこれが」
「やることは変わらず。頭を封じしつつメインアタッカーはアルケミストです」
「途中レアドロップ用にスキルを振っていた、病毒の呪言をつかってみたら成功しました。毎ターンこれは結構強いっすね……」
「敵は決まったターンにこちらに全体呪いを付与してきます。これを忘れると……」
「行動の遅いアルケミストがぶっ飛びます」
「う、うわーーーー！！ネクタルネクタル！！」
「……でも、そのまま倒した方が早くね？」
「あ、最後立ってなくても大丈夫なタイプ？」
「別に。それにさっき勝ってたから良いかと思って」
「そ、そっか……じゃあ倒すね」
「と言う訳で勝てました。……確かに、ジャガーノートの後だとプレイヤーからの評価も厳しくなるかもね」
「頭封じが出来るかどうかで難易度変わるな、とは思ったけど、それはジャガーノートも一緒だしね」
「でも、しっかりと強かったよ。……エトリアのラスボスをパターンに入れてぶっ殺した話、したっけ？」
「それに比べれば、十分ラスボスしてたか」
「微妙な空気のところあれだけど、エンディング始まるから、もう少し雰囲気作って」
「「「は～～～～い」」」
「ほ、本当に締まらないな～～この人たち！！」
華麗に続く！！
