「だ、大事件ですわ~~~~!!!」
「ロリコンが何か言ってらぁ!!」
「違います!!わたくしはにしんちゃん一筋!!にしんちゃんのような幼き乙女たちを性的な目で見るロリコンは、大っ嫌いの部類に入りますの!!全員消毒(首打ち)してあげましてよ!!」
「もう……かんぱちちゃんったら」/////
「なんなんだこいつら」
「あまりクエスト関連の話をここでしてこなかったので、唐突感は否めないとは思いますが、宿屋の娘さんとは色々と交流をしてきたのであります。心配であります……」
「心当たりはないかって言われたけど……生憎無いんだよね……」
「って思ったら樹海にいたーーーーーーー!!!!!」
「とんでもねぇ肝っ玉ですわ!!!」
「安全祈願に貰ったシロツメクサのお守り、枯れちゃったの気にしてたもんね」
「俺達のせいじゃねーか!!」
「ここは怒りますか、なんだ」
「前の助手さんの選択肢は一体なんだったのでありましょうか……」
「それは解るけどね、やっぱり小さな女の子が一人で樹海に来るのは危ないよ。これからはきちんと家の人や衛士さんに一言入れてから来るようにね」
「なんで大して歳の離れていないお前が説教するんだよ……ん?」
「何か来るぞ!!」
「……!!」スチャッ
「こいつは……氷嵐の支配者!?」
「そりゃ雷竜がいるんなら、他の奴らもいるか……」
「ってオイ!!あいつ娘さん持ってますわよ!!」
「なんだってぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」
「き、貴様ロリコンでしたか~~~~~~!!!!!消毒してやりますわよ~~~~~~~!!!!!」
「いやだからお前もロリコンだろ」
「違う……!!かんぱちちゃんはボク一人が特別だから、他の女の子に手を出さないんだ。もしボク以外の若い女の子に手を出していたら、もう……そんなの……呪っちゃうから」;;
「に、にしんちゃ~~ん!!;;もう、いっそわたくしのこと呪って!!」
「会話が全てキモすぎる」
「ともかく、飛んできた方向に来たのでありますが……やややーーーー!!倒れてるでありますーーーー!!」
「声でかい!!落ち着いて!!まだ息はある!!それにゲームの進行上ある程度放置しても死なないと思う!!」
「それは言わん約束であります」
「ともかく戦いましょう。ちなみにこのメンバーは色々試した中で落ち着いたメンバーなので、本当に宿屋の娘さんはある程度放置されています」
「スキル編成はこんな感じです(ヒラメは休養等特にしていないのでカットですわ)。はまちさんはずっとフリーズガードわたくしとヒラメは腕封じを狙いつつ、にしんちゃんがサポート、メイン火力はしまあじのトラッピングⅡですわ」
「うおおおおおおお!!!!トラッピング!!トラッピング!!!!」
「しまあじのメインヒロイン、にしんでもきびなごでもなくトラッピングなんだよな」
「おっとそれは言わない約束だよ」
「ちなみに『変化の呪言』と『軟身の呪言』は効果が重ならないということで、両方かけるのは無意味とのこと。どちらがより強力か、計算すれば導き出されるらしいけど、生憎プレイヤーのおつむが足りなかったので『変化の呪言』に統一しています。TPがしんどい……」
「敵の攻撃はおなじみ『アイスブレス』『絶対零度』それから『竜乱錐』の三つだね。前者二つは僕のガードで無効化できるけど、問題は三つ目。無対策だと上記のようにスタン&大ダメージになっちゃうんだ」
「ランダム攻撃ですので無事な人もいますが、そうではない人もいる訳で……」
「対策は相手の腕を封じる、それから耐突ミストを使うというのが挙げられます!!なので腕封じを狙いつつ、封じが取れたらミストを使って万が一に備える、という形で戦ったであります!!
「一番良いのはミストの在庫が潤沢なことだけど、まあ無理だったな」
「それから全員装備には突撃の守りを装備しています。当たればかなり痛いですが、対策さえきちんとできていれば突破できる問題です」
「メインのダメージソースはようやく日の目を帯びた愛しのトラッピングだぜ!!氷竜は二つも全体属性技を持っているからトラッピングⅡをしているだけで、かなり相手にダメージを入れることができた!!やっぱりトラッピングなんだよな~~~」
(かつてない程テンションが高い……)
「エトリアでも苦戦させられた『氷河の再生』だけど、バードとドクトルマグスがいなくてもラウダナムで解決できるよ。問題はちゃんとバッグに入っているかどうか、きちんと確認を怠らずに出来るかだね……(一敗)」
「かなり安定して戦えたね」
「雷竜の強さが異常だった……」
「ロリコンの癖にクソザコなんて、まあ何たることでしょう~~~!!!」
「とにかく、宿屋の娘さんが無事で良かったですわ」
「ゲームの進行上仕方ないとはいえ、この寒さの中眠っていたのにピンピンしているのは凄すぎるであります!!」
「ややや!!」
「ひ、非科学的な……」
「む、鞭……」
「女の子に鞭を持たすな!!」
「と、ともかく君が持っているものでもないから、これは俺が貰うな!!埋め合わせはまた今度すっから!!」
「……そういえば、そのアウラツムの花って僕たちがあげたやつだよね」
「??ああ、そうだったな」
※回想
「氷王の墓を見つけた時に証拠として持って行ったは良いものの、いらないって言われてなんとなくあげたんであります!!」
「そして氷竜がいたのはここ……氷王の墓。アウラツムの正体は氷王の使用していた鞭。氷竜の狙いはお嬢ちゃんじゃなくて、この白いアウラツムの花……?」
「花を持って来たのは俺達、お嬢さんにあげたのも俺達……。つまり……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……とりあえず、ロリコンのせいにしておきましょう」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
二週間後――「むにゃむにゃ……うんこもりもり森鴎外ですわ……」
???「おい」
「……むにゃ?誰かがわたくしを、呼んでいる?」
???「こっちだ。窓の外だ」
「……」ガチャ
「……」
「……」
「……」
「……!?!?!?!?!?」
「……困るんだよ。君もインターネットフレンズ達も、みんなまとめて余のことをロリコンロリコンだなんて。どうみてもアレは小さな女の子がアウラツム持っていったと思ったからでしょうが。万が一アウラツム持ってるのがおっさんだったら、おっさん保護してたからね?」
「は、はあ……。というか流暢に喋りますのね、貴方」
「頭良いからね。言っておくと、ハイ・ラガードの竜の中で一番話通じるの、余だから。他の二人はもっと荒っぽいから」
「そ、そうですか……。なんだか申し訳ございません。わたくしもロリコンと勘違いされるのは、我慢ならない筈なのに、別の方を容赦なくロリコン認定してしまって。面目ないですわ」
「いやいや……(あれ、君こそロリコンじゃないの?)」
「あ、そうだ。ついでだから言っておくと今回の竜のレアドロップは『竜と同属性でとどめを指す』だから、今度からカースメーカー連れてきた方が良いよ。……って、あんたのところのギルド、カースメーカー小さい女の子じゃん。これでますます誤解が増えるわ……」
「大丈夫ですわ、その辺の誤解は生じないように細心の注意を払います」
「なら良かった。じゃあ仲良くなった記念にもう一つ、今度雷竜くんと会うときにはレンジャーのロン毛君連れてくるのがおすすめだよ。雷竜君、逃げ足早いでしょ?飛び道具使える人いるといい感じかも」
「成程。ガンナーは駄目なのですか?」
「駄目っぽい。一層の仕掛けと言いレンジャーとガンナーの仕事の境目ってわからないよね」
「ですわよね。そもそも弓と銃が両立しているこの世界そのものが歪な気もしますが……各々の解釈に委ねられるゲームで、こんなことを言うのは野暮ですかね」
「それじゃあ、余は墓のところに帰るから。再戦したいときは、また来てね。そんじゃ」シュー
「どもども~~……こんなことも、あるもんですのね」
華麗に続く!!