「やば」
「ハイ・ラガードを犯罪で一杯にしよう!」
「スナフキンですか貴方は」
「犯罪行為に利用されないと良いんだけどな~」
「勝手に持って行った時点で犯罪だぞ」
「取られたことは気にしないの?」
「だって絶対性能脳筋じゃん。あたしは真竜の剣の方が欲しいな~」
「絶対取り返す!!!あれ絶対高く売れると思う!!!!!」
「ちなみに武器そのものは?」
「いらん」
「脳筋武器、普通に十分強いでありますよ……」
「僕は普通に欲しいです」
「ヒロインもわからないっぽいね」
「これ、どちらの言い分も合ってるとなると、誰かが大公宮の名を偽って持って行ったことにならないか?」
「それってかなりまずいのでは!!??」
「こうも信頼を持たれていると、嬉しいというより罪悪感が募るのはなぜなのかのう?」
「ハイ・ラガードあったけぇ……でも僕たちの心はひえっひえさ!!」
「何の手掛かりも掴めないまま酒場に戻ったら……ばっかもーん!!そいつがルパンだーーー!!!!」
「逮捕!!逮捕ですわーーーー!!!!」
「早速冒険者ギルドに殴り込みに向かったところシトト嬢がいました。可哀想に、巻き込まれたんだね」
「しかも口止めまでされてるっぽい。可哀想にね」
「お前ら一ミリも思ってないじゃろ」
「く~ん……」
「これ、しれっとレアなショットでは?」
「いい感じにコラ画像にしたら、私達がギルド長になれないかな」
「成程……大体(依頼の文面と報酬の金額)予測は付いていたが、ギルド長は恐らくかつての恨みでも果たしに行くんだろう」
「「……?」」
「隊長、このすっとこどっこい二人の為に解説を」
「……関連クエストが多すぎたからな。お前らぽんぽこりんが覚えられているとは、とても思っていなかったよ」
「信用の無さが凄いでありますな」
「ギルド長は以前第二層が異常に暑くなる現象を調べに行った際某赤いドラゴンにギルドを壊滅させられ、自分の顔にも傷を負わされたのじゃ。今回はそれの仇討に言ったんだろうな」
「それで剣を奪って……早くいかないとまずいんじゃない? またフロさんみたいなことになったら、流石にシナリオライターの家に殴り込みに行っちゃうかもしれないわ」
「人の物を奪って死ぬのなら因果応報なんじゃないの。僕たちが助ける義理は無いでしょ」
「そういって、既に準備を済ませているのは何処の誰なの?」
「……ふんっ」
「竜のところに来たら案の定~~!!」
「ギルド長~!!もしかしてミストで耐えてる?バードかパラディンはいた方が良いと思うんだけどな~~!!」
「どういう経緯か分からないって……盗んだんでしょ」
「反省しろ!!」
「まずい、助けるぞ!!」
「ええ、ボク!?!?えーっと……お兄ちゃんどいてそいつ殺せない!!!」
「ふ、古いネタだな~!!」
「君大喜利とか苦手なタイプか」
「きびなごも随分昔滑ってたし、これでおあいこだろ……!!」
「それツスクル先輩の台詞だっけ?」
(違う。でも某有名アレンジ曲で実際に言ったことはある)
(直接脳内に……!?)
「え、ええーーーーーー!!!!」
「盗まれた挙句ぶっ壊された!!!!」
「うわーー!!賠償金賠償金!!樽10個分の金差し出せ!!」
「安易にそれやるとスウェーデンの超有能宰相のヘイト買うからやめときな」
「みんな、行くよ!!」
「なお、今回も例の如く放置していても死にはしません」
「それは言わない約束だぜ!!!」
「という訳で始まりました偉大なる赤竜戦。エトリアではこの人だけ逆鱗を渡してくれなくて何十回か戦う羽目になりましたね~」
「氷竜じゃなかっただけましだったけどね」
「エトリアでの戦いとの大きな差は『とどろく咆哮』だね。これはPTの攻撃力を下げる&混乱付与の効果だったんだけど、エトリアでは事前にこちらの攻撃力を上げることで混乱対策も出来ていたんだ。だけど今回は攻撃力低下と混乱付与の処理が別々になっているらしいので、混乱は混乱で別途対策を取っています」
「何故か毎回あたしが混乱しまくるので、耐邪の鎮魂歌に加え、大トンボのピアスも装備しています!!」
「メインダメージは……ふふっ。トラッピングです……んふふっ……」
「きもっ」
「遂に献身的な相棒にキモがられ始めたぞこいつ」
「えっと……しまあじは『ファイアブレス』が飛んでくるターンは『トラッピングⅡ』を、それ以外は『トラッピング』で攻撃……だよね?」
「そうそう。相手は全体攻撃が多いから、かなりダメージは入るぞ」
「あとはあたしが斧で頭封じとアタッカーもやってるよ。頭封じに関しては、『とどろく咆哮』以外厄介なのは無いし、場合によっては(※)むしろ状況が悪化する時もあったし、なんなら『とどろく咆哮』も序盤以外は殆ど使ってこなかったので、もう少し改良する必要があったと思います」
※頭封じだけしておくと火竜の激震(全体に脚封じ&壊属性のダメージ)の頻度が上がっちゃうっぽいのと、ファイアブレスとファイアガードを使ったHP回復ができなくなっちゃうんだ(byびんちょう)
「ただでさえ攻撃力が強いのに『火竜の猛攻(自身の攻撃力UP)』なんて技も持っているから力祓いは切れないように注意だね」
「赤竜はいやらしい攻撃というより高火力で純粋に叩き潰してくる感じだね。医術防御があれば一番楽に戦えたかも」
「医術防御があればね……」
「ぐええええええ」
「おぼおおおおお」
「うわーーーーー!!二人共死んでるーーーーーー!!!!」
「そんなこともありましたが撃破です」
「しっかり手ごたえがあったね」
「今回の三竜強さは氷竜<<赤竜<<<<<<<<雷竜って感じだったかな? ともかく、勝てて良かった!」
「え、しめさば?いつの間に術式叩き込んだの?」
「こいつも現金持ってないかと思って金くれの術式叩き込みました」
「いらんことすな」
「ともかくギルド長も無事で良かった!一層の件は流石に胸糞悪かったから……ね」
「およよ?なんかこの前もこんなことがあったような……」
「うお、脳筋の気配がする」
「恐ろしいほどに神秘性を感じない性能だな」
「反省しろ!!!」
「解散した方が良いんじゃないか!!」
「真面目だな~僕なら証拠隠滅に走るのに」
「ゴミやん」
「あと剣さっき砕け散ったって言ったよな?え、俺達砕けた剣返されても困る!!」
「いや、このタイミングで手に入るんかい」
「それは良いけど、この剣ってどっち?さっきのつぼみが変化したやつ? それともギルド長が返してくれたやつ……??」
「合体……したわけでもなさそうだし。え??わかる人がいたら教えてください」
「と思ったら選択肢始まったぞ!!」
「絶対真ん中でしょ」
「傷口に塩を塗るな」
「びんちょう、ここは君の意見を僕たちギルドの意見にするべきだと思うんだけど、どうかな?」
「うーん、あたしが決めて良いんだったら貸しにしておきたいかな」
「一応理由も聞いておこうか?」
「前にも話したかどうか覚えていないけど、冒険者は人に恩を売っておいて損はないと思うの。今後あたし達もギルド長に何か頼むことがあるかもしれないじゃん? そういう時に有利になるじゃん」
「計算高いけど、それはそうだね」
「パイセン達に命を狙われたのを流したからこそ、今も交友続いている訳だしな」
(そゆこと)
「今回はエスバットやバーローみたいに他ギルドが被害に遭ってるんじゃなくて、僕たちだからね。大公宮を偽ったことはそっちが処理すればいいよ」
「そーそ!!何事も穏便が一番!!」
「ともかく、これで一件落着かな」
「それにしてもバランスの良いPTを薦めてくるギルド長が、単身で挑むとはね~。もしあたしが死んでも復讐なんて考えちゃだめだよ。冒険はいつでも冷静な状態でね」
「……」;;
「ええ!?」
「あー!!びんちょうがにしん泣かしたー!!やーいやーい!!」
「びんちょう死んだらやだ……」;;
「死なないよーーー!!今のはたとえ話だからーーー!!!!」
「変わったなあ、にしんも」
「そうだね」
「お前もな」
「……まあね」
「そんで、依頼を報告しに来たわけだけど……」
「……そうだったかもな!!」
「もー次から気を付けるんじゃぞ若人~」(棒読み)
「ワン~」(棒読み)
「ギルド長とマスターの関係性が伺える依頼は、ちょこちょこ受けて来たけど……こう、もう結婚したら?」
「でもマスター、愛する者を喪った系男性だからなあ(※プレイヤーの性癖)」
「新規依頼も無いので二重の意味で依頼終了!!やっちゃ~~!!」
「剣もなんやかんや使いどころはありそうだしね。まあともかくこれで……」
「「「「あっ……」」」」
「……買いますね」
「どうぞどうぞ」
「短い間じゃったが世話になったのう、世界樹の剣や……」
華麗に続く!!