「まじかよ、最低だな」
「えるヴぁるノふぁんヤメマス」
「最後はこちら!!今までさんざん大会を開いてきたお祭り男エルヴァルさんからの依頼!!!!理科の時間の始まりだぜぇぇぇぇぇ!!!!!!」
「「ウオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」」
「終わったわ」
「楽シイ授業ダッタ」
「フォーエバー友情」
「いきなり幕引きしないで何があったか説明して!!!!」
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「端的に言うとめっちゃ相性の悪い相手っすね」
「相手がねぇ。物理攻撃アタッカーなんよ。この外見で」
「三匹トモ状態異常ノ、嫌ラシイ戦法ヲ使ッテクルト思ッタノニ!!」
「そっちの戦法だとしても君たちとは相性最悪でしょう。防御力無いんだから……」
「くっ……容赦ないツッコミ!!」
「日暮里にファランクス付けて胡麻化してるだけで、実質全員アタッカー職みたいなもんだからね」
「攻撃は全体物理攻撃の『スクィードプレス』とランダム物理攻撃の『デステンタクル』それから全体氷属性ダメージの『タイダルウェイブ』と三種類なんですけど、全部我々には厳しい攻撃でして……」
「コノヨウナ殺戮ヲ招クコトトナリマシタ」
「介錯記録帳に二人のこと、書いておくね」
「なんてもの書いてんの!!!」
「コイツズット書イテルヨ。趣味最悪……」
「で、これから攻略ガンガンしていくぞ~~!!と意気込んでいたのですが、プレイヤーの私生活との兼ね合いもあってついに攻略wikiを参照することにしました」
「そっか……。まあ、詰みゲーになるよりは良いもんね」
「でも物理技二つの属性を調べるくらいにしようかな。やっぱりできることは自力でやりたいもん!!」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
――DX(デジタルトランスフォーメーション)攻略wiki確認中――
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「おかえり、どうだった?」
「それぞれ壊属性と突属性だって!!」
「おお、よかったね!!」
「それから後半になって脚封じしておかないとめっちゃ回復されるとも言っていました」
「約束が違うじゃないか」
「攻略wikiを見て気づいたのですが、今の今まで鍛冶の存在を完璧に忘れていました!!というわけで、ジラハボックに脚封じを付けようと思います!!一つにつき40000円か~!!」
「……」
「お前、目黒が頑張ってやりくりした金を何だと思ってるんだ!!」
「うるせぇ!!樹海は遊びじゃねぇんだ!!!!」
「……上野、お前が優しい子に育ってくれて私は嬉しいよ」
「あたしは?」
「……」
「はーーーもうじゃあしょうがないなあ。とりあえず二つで我慢しておくよ」
「わがままプリンセスがYO……」
「……今のうちにファーマーギルドと話を付けておくか……」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「物理攻撃はミストとアクセサリで防いで、日暮里にはタイダルウェイブ対策としてフリーズガードに徹してもらうことになりました」
「ギョイ~~~~~」
「なお、準備完了前にタイダルウェイブが来るとこうなります」
「アア、オワッタ…!」
「銀河ヲマダ手ニ入レテネエンダ、アキラメルナ」
「途中で気が付いたんですけど、世界樹3ってミストの重ね掛けできないんっすね……」
「2だとこれやって、空気がまじりあって最悪になったって寿司連盟さんが言ってたから、それのせいかな」
「2属性対策スル場合ハ片方ミスト、モウ片方ハ『アクセサリ』使エッテコトカ」
「ま、それならしょうがないね。早速その通りにしようか」
「あっ……」
「メチャ回復シタゾコラ」
「もう無理!!TPもアイテムも無し!!リセットして、出直しじゃ~~~~~~~~!!!!!!!」
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「というわけで念には念を、さらに脚封じを追加します。イエ~イ、上野君見てる~~~?」
「……首切りしてきてよい?」
「ま、まあまあ……」
「ファーマーギルド(高田の元ばあやが経営しているギルド)と色々協力してお金の方は問題なくやれているから……」
「それでも資源も財産も限りはあるのだわ。恵比寿、次のクラーケン戦までに時間はあるかしら?」
「……無いけど」
「いいえ、あるはずなのだわ。なぜなら貴女は時間泥棒に憑りつかれているだけなのだから。いいこと、よく目を凝らしてごらんなさい。ほら、めくるめく時間の数々!!ともかくね、一度貴女は愛といたわりについて学ぶべきかもしれないわ。大丈夫よ、私はご本を読んでそのあたりについては詳しいのだから!!さあ、早速教えてあげるわ!!」
「た、助けて~~~~~!!!!あたしが悪かったよ~~~~!!!!」
「首切りするぞよりも、高田と同室に押し込めるぞの方が有効かも。覚えておこう!!」
「まだ終わっちゃいねぇんだ!!!」
「恵比寿、しっかり解説して。高田はさっき夕飯用の炙りソーセージを買いに行ったからもういないよ!!」
「……はっ!!と、とにかく装備はこんな感じになりましたが、あたしは結局壊属性用の護符も装備することになりました(壊属性痛かった)。幸運のネックレスが無くたって!!信じろ、この160000エンで強化されたジラハボックを!!!!!」
「ギリギリで!!!!!使う!!!!!!!」
「よし!!防げた!!やっぱり金だ!!金はすべてを解決するんだ!!」
「金金金カネおっか~ね~♪」
「誰ダオ前」
「でもこのままならいける!!一気に駆け抜けるぜ!!!」
「……あっ」
「ドシタ?」
「最寄り駅に着きました」
「アア……」
「そうりゃ電車の中でやってたわ」
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――DX(デジタルトランスフォーメーション)帰宅中――
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「自宅に着いてからも恙なくバトルは続いております!!」
「脚封じが取れたらすべてが終わる……まじで頼む!!誰に祈ってんのかわかんないけど!!」
「一体いくらあげれば気が済むんだ?」
「10万ドル?」
「10万ドルPON☆とくれたさ」
「何処カラ出テキタ」
「今日、全体的にネタが渋滞してるなあ……なんだこれ」
「見たか~~~~~~~!!!!!!!これが介錯の力じゃ~~~~~~~~!!!!!!!」
「……便利ッチャ便利ダケドネ」
「海都中のギルドに介錯について、アンケートでも取ってみようかな」
「依頼も無事完了!!エルヴァル殿もレティクル座の向こうで元気でいてくれよな!!」
「そして!!!依頼全部終わりました!!」
「大変ト言ウカ……三周目デ強イ状態デヤッタカラ、作業感ガアッタト言ウカ……」
「でも周回前提のゲームなのに一回しか依頼クリアできないとなると、それはそれで寂しいし、難しい問題かもね」
「世界の真理とどっちが難しいのかしら?」
「え、知ってんの?世界の真理……」
「というわけで、残るは裏ボス……すべてを終わらせるだけです!!」
「念には念を、で引退ってこと?」
「そういうこと。ひとまずみんなで一度引退してレベリングしたら、始めるか……最後の戦いって奴をよぉ!!!!!!」
つ・づ・く♥