「えー、それでは『輪るデンドラム』のクエスト全制覇を祝って……乾杯~!!」
「「Fooooooooo!!!!」」
「何なのこれ」
「NPCが先に酒盛りしてるぞ!!」
「NPCとPCが共演するときって、大体NPCって振り回される側じゃないのか……?」
「よそはよそ、うちはうち!!」
「ばか!!!!!!」
(これいう親、初めて見たわ)
「殿下ったらお母さんみたいなことを言うのね。母というのは何か、これは肉体的なものではなくて精神的なものなのよ。母なる大地、という表現もそれに当てはまるわ。そういえば母なる大地とは言うけれど、父なる大地とは言わないわね?この世にある男性名詞と女性名詞というのは何で決まるのかしら?男性名詞女性名詞でこの世を隔てるのは時代錯誤なきもするし、そろそろ喜劇名詞と悲劇名詞が盛んになると思うの。例えば『世界樹の迷宮』は」
「高田、唐揚げにレモンをかけるかい?」
「まあまあ!!私はバルサミコ酢をかけるのが好きなのだわ!!」
「クエストをすべて終えたということは、残りは裏ボスだけでしょうか。攻略の目途は?」
「恵比寿(パイレーツ)ケブクロ(バリスタ)日暮里(アンドロ)を必ず入れることを条件に攻略方法を探しているのですが、どうしたもんかと」
「裏ボス、どうやら火力で押し切る戦法で倒す必要あるみたいだから、どうしよっかなって。介錯もできないし……」
(だから微妙にモチベーションが低いのか……)
「でもあなた達は残すところ、裏ボスだけでしょう?三竜、三触手、それからエルダードラゴンを倒したあなた達だったら、倒せるはず……だから……」
「「……」」
「……どうした?」
「エルダードラゴンは倒していないぞ」
「は??じゃあその倉庫に預けてある神龍の剣は……?」
「それはのう……」
「乱数じゃ♥」
「「ちゃんと真面目に倒してこい!!!!!!」」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「というわけで、エルダードラゴンを真面目に倒そうと思います」
「真面目に大航海クエスト取り扱うの、初めてじゃない?」
「ぷれいやーガ、苦手ダカラ……」(なんか混乱する)
「とりあえずボーグマンさんが三名ほど人員を募集していたから会いに行こう!!」
「トーマさんとボーグマンさん、どんな関係なのかな……!!」
「オ前ガ想像シテル関係デハ無イト思ウヨ」
「リミットスキルですが……イモータルを使わせていただこうと思います」
「エルダードラゴン倒して手に入るスキルだから、反則っちゃ反則かもね……」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「今ノトコロ、ドウ?」
「攻撃はキツいけど割と何とかなってるなあ」
「気を付けるのは、スーパーノヴァを使ってくるターンに頭封じにしておくってことだね。打つたびに封じになってるけど」
「自ラ封ジニ……。モシカシテ……コイツ、アンドロ!?」
「ではないぞ」※近くでクソデカカメラを構えながら見ていた深王
「頭封じも今のところ必ずキマるから、怖くはないね……ん?」
「はぁ?」
「回復、それから封じ全部解除……?」
「シカモ、るーてぃん変ワッテネ……?」
「とにかく、頭封じはまた入れるけど……」
「いや、結構な回数使うな、こいつ!!」※画像の使いまわしは許してね♥
「う、うーん……ダメージの減りが少ない……」
「コレ、ヤッテル間ニ封ジ耐性付イチャウ?」
「それが怖いから、さっさと倒したいんだけど……うぎぎぎぎぎぎ……」
「あっ……」
「「アラ~~~~~~~」」
「終わったわ」
「終わったね」
「短イ人生ダッタ」
「諦めないでよ!!!!」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「……どうしよっか?」
「問題ハ、回復技!!」
「あれねぇ……多分部位依存技じゃないと思うんだよなあ。全身封じられても使ってきたし」
「となると火力で押し切るしかないか……うーん」
「ジャア私ト『ケブクロ』デあたっかースルカラ、恵比寿ハ補助ネ!!」
「やーなこった。だってあの竜介錯したいんだもーん」
「ワガママぷりんせすガYO……」
「あのー、ワタクシケブクロに一つ提案が」
「発言を許可する」
「対策ができないのなら、火力で押し切る方しかないと思うの。それで私が前衛に出て『前陣迫撃砲術』を使うのはどうかなって」
「ホホウ。ソレヲ私ガ『ディバイドガード』スレバ良イ訳ダ」
「そうそう。あと一番強い弩が4層ボスのシンさんのレアドロップらしくて。どうかな?」
「そうだね、どのみち図鑑は埋めたいし狙ってみても良いかも!!……あっ!!」
「ドシタ?」
「ついでに『太陽の光刃(最強突剣)』もおねだりしちゃおーっと!!どのみち裏ボスで使いそうだし、赤龍レアドロップも図鑑に入れられるしねー!!!」
「「わがままプリンセスがYO……」」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「というわけで、シンのレアドロップを狙いにいきます」
「え、私以外男? それはちょっとやなんだけど……」
「協調性と気遣いの化身ギャルがわがままを……」
「いや、だって私女一人じゃん?服装も相まってめっちゃオタサーの姫じゃね???」
「そこ気にするタイプなんだな」
「お前がオタサーの姫なら、一人いるジジイはなんて説明すればよいんだよ」
「オタサーって教育機関にあるんでしょ?学ぶのに年齢なんて関係ないじゃん」
「良い言葉じゃ」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「で、転移装置の前に来たけど……なんでこいつらずっと動き回ってんの?」
「ハッピーすぎるだろ」
「というか、どっちがシンでどっちがキリン?」
「とりあえず当たってみるか」
「キリンでした」
「リセットォォォォォォォオォォォ!!!!!!」
「そんな訳で、液を使ってとっとと撃破です」
「田町、シンの胸ガン見してたでしょ」
「恵比寿には内緒で……」
「田町、安心しろ。めぐちゃんもめっちゃ見てたから」
「ちょっと!!わざわざ田町くんに言わないでよ、んだちゃん!!」
「???」
「ついでにキリンのレアドロップもゲットじゃ」
「こっちはシノビの最強防具だったかな?金貯めて上野に買ってやるか……」
「赤龍もとっとと撃破。獅子王が強すぎるだけな気はすっけど、あっさり倒せちゃった」
「ともかく任務は終了かな?早速海都に戻ろう」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「ちゅー訳で、最強レイピアが手に入りました!!やったーやったー!!」
「「わがままプリンセスがYO……」」
「これ、どうするか」
「金出シタ目黒可哀想ダカラ、持ッテテアゲテ」
「日暮里が優しい子に育ったことをザイフリート殿下にも伝えておくからな」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「さて、エルダードラゴン再戦!!戦艦がそう簡単に沈むか!!!!」
「こまんどー?」
「あれは映画『バトルシップ』のセリフだね」
「知ランガナ」
「あたしとケブクロが前衛に出るから、日暮里は後ろからケブクロを守ってね!」
「作戦通り、私は攻撃をしかけていくよ」
「恵比寿モあたっかー頑張ッテル!!」
「ミリオンスラストは当たる回数がわからないからギャンブルみたいなもんだけど、3発当たればかなりのダメージ!!」
「HPが削れてきたから『古龍の息吹』を使ってくるようになったね。あたしは頭封じのためにハンギングを使うよ。二人はそのまま同じことを続けてね」
「ギョイ~~」
「相変わらず1500ずつ回復してきて厄介だけど、ここで前陣迫撃砲術にダブルアクションが乗った!!計6000ほどのダメージです!!」
「「うおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」」
「ここまで削れてくれればこっちのもん!!あとはあたしが!!」
「三竜だけでなく、白い龍まで介錯できるとは……へっへっへ」
「うん……良かったね……」※近くで見ていた巣鴨
「勝てたは良いけど、割とあっさりだったね」
「イモータルが強すぎたのか、ボーグマンさんが強すぎたのか」
「ヌルット終ワッテシマッタ」
「……これ、どうオチつければよいのかな?」
「それな」
「オチとかいらないでしょ。倒せたなら、それ以上望むことも無いでしょ……良くないの??」
???「ふっふっふ……どうやらお困りみたいね」
「こ、この声は……」
「はじめましての人ははじめまして。そうじゃない人はお久しぶり、丁抹全国寿司連盟のしめさばです」
「ええ!!!!丁抹全国寿司連盟ってあのエトリアとハイ・ラガードの二つの世界樹を突破したことで有名な!?」
「ア……そういえば来てましたね」
「巣鴨ハ知リ合イダッケ?」
「う、うん。そんなところ……かな?」
「時に貴女達、エルダードラゴンを思った以上にあっさり倒してしまって困っているんでしょう?そんなときに良い方法があるの。……この役は池袋ちゃんが適任かも」
「わ、私ですか!?」
「そう。貴女なら伝説の宝刀ことあの技を使いこなせる気がするの――爆発オチを」
「バ、爆発おち!?」
「あの何でもかんでも強制的に終わらせることができるというあの伝説の!?」
「うちのギルドメンバーに変なこと教えないでください!!」
「で、できるかどうかわかんないけど、やってみます!!教えてください!!」
「ようゆうた!!それじゃあ己の内側からあふれ出る爆発衝動をいっきに外側に発散させて!!」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」
「もう!!何もかも最悪だよ!!!!!!」
つづくよーーーーーーーん